第一測工株式会社は、1952年の創業以来、農業土木技術の研鑽に努め、農業農村整備事業に従事してきました。国や地方公共団体等の行う土地改良事業において、品質確保と効率的実施を推進し、農地の整備保全に努め、食料の安定供給に寄与しています。
農地や農村は、私たちの生存にとって最も大切な「食料の生産基地」であるとともに、美しい景観や豊かな生態系を育む「自然の宝庫」でもあります。農業とは、これら自然の中で営まれる生命産業であり、その核となるものが「農地」と「水」です。
農業農村整備事業は、通常、①農地の整備、②農道の整備、③用排水施設の整備に分けることができます。それぞれが複雑に関連しますが、絶妙なバランスを保つように一体的な整備をすることが大切です。それに加えて、災害復旧調査・災害復旧設計も非常に重要な技術スキルです。生産基盤である農地・農業用施設の災害は迅速かつ適切な復旧が強く求められます。こうして自然災害の脅威に対応しつつ、農地の整備保全に努めています。
農地整備は、農業生産性の向上や農業構造の改善により食料供給力の確保に重要な役割を果たします。農家が効率よく農作業を行うことができるよう、農地の区画拡大(ほ場整備)を行います。また、水はけを良くして野菜などさまざまな作物が作れるようにします。農業外の役割としても、土地利用の秩序化の機能を果たすとともに、水田整備による国土の保全・防災を通じ健全な水循環を形成しています。第一測工では、農地整備として、圃場整備事業における事業計画・事業経済効果算定・設計、中山間総合整備事業における事業計画・設計などを行っています。
農地整備や農業関連施設の整備と関連した地域農業の振興に必要な農道の整備、老朽化した農道の保全対策等を実施します。農作物の収穫を楽にしたり、良好な品質を保って効率よく輸送できるように、 農地や集落の中の道路を整備します。第一測工では、農道整備事業として、事業計画・事業経済効果算定・設計、広域農道設計、農道橋設計などを行っています。
食料生産の基盤である農業用水の安定的供給や洪水による農業被害を防ぐための排水等のため、ダム、頭首工、用排水路、用排水機場等を整備します。これらは、食料の安定供給とともに、流域内での水循環を支えるなど多面的機能の発揮にも貢献しています。作物の生産に不可欠な農業用水を確保するため、水路や堰(せき)、ため池などの整備や保全を行います。また、大雨時の不要な水を大きな河川などに排水するための水路やポンプなどを作り直します。第一測工では、かんがい排水事業として幹線排水路の計画・設計、ため池事業における整備計画・設計、頭首工の計画・設計などを行っています。また、農業用施設設計として、 農業用パイプライン計画・設計、ファームポンドの計画・設計、農業用施設機能診断・点検・長寿命化計画などを行っています。
【圃場整備】
【農道橋】
【幹線水路】
【頭首工計画・設計】
【水路構造物の分水工の計画・設計】
【生態系保全に関する計画・設計】